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vol.1「有明・里山を守る会」

キーワード #役割分担 #資金調達 #環境保全

 有明・里山を守る会さんは、大牟田市の「橘香園」という果樹園を拠点に、主に伐竹や竹工作を中心に、36名の会員と共に、16年前から里山保全の活動を行われています。

 代表の浦田さんは3代目、前代表から声がかかり、総会を経て就任しました。現場活動の最初の挨拶と説明、最後の締めの挨拶を、副代表と分担して担われています。一人の人に権限や役割を集中させないことで、無理なく、持続的な体制が実現できているようでした。
 事務局長の近藤さんは2代目、広報活動が主な業務ですが、自由参加のボランティアが中心のため、活動の参加頻度や関心によって、会報の郵送等を丁寧に調整。また、広く一般市民向けのイベントは市報掲載と、連絡手段も使い分ける工夫をされているそうです。

 活動に必要なノコギリやヘルメットの購入や講座を開催するための資金の中心は、当初は行政の補助金でしたが、ある年度から提出する書類の量が急増したことから、別の助成金に切り替えたため、今は金額は減ったということでした。資金が多ければ多いほど良いということではなく、現場活動と事務作業のバランスを取ることも、NPOの組織運営における大事な判断です。

 現在は参加者の大半が60〜70代の年代。社会的に仕事の定年が伸びたことにより、講座参加から会員に移行する人数が減っているのが悩みでもあるとのことですが、「子どもの頃から山に行ったりキャンプをしたりという経験を通じて、里山を守る活動などを子ども達に受け継いでいきたい」と語ってくださいました。

取材協力/大牟田市市民活動等多目的交流施設 えるる 江島 裕之 様

文責 相談員/永田 賢介