キーワード #シニア活躍 #役割分担 #人材育成 #モチベーション
特定非営利活動法人健康たーんとクラブは、任意団体として約5年活動した後、2019年にNPO法人の法人格を取得して田川市を拠点に活動をおこなっています。
田川市がつくった「健康たーんと体操」を地域に普及させることにより健康寿命を延ばし、自分で食べ、自分で排泄をし、自分で歩くことができるよう健康に暮らしていくことを目指しています。「たーんと」という名称は、“たっぷり”という意味と、石炭のまち“炭都”をかけており、炭坑節の動きをベースにしているため、地元の方なら誰でもすぐにわかる体操になっています。
現在、4名の役員を含む12名の正会員がメンバーで、理学療法士、看護師、行政職員、公民館長などいろいろな立場の人がいらっしゃり、会長の合言葉は「65歳就職!85歳退職予定!」とのこと。年齢と経験を重ねた皆さんの力が発揮されている団体です。
法人の事務関係はもともと一人が担当していたものを、会長の声掛けで、今年度から複数人で分担する体制に移行したことで、時には「もっと私を頼ってよ!」という声があがるくらい、担当者が法人事務にも積極的に参画されるようになっているとのこと。
体操を教える際には、単に身体の動かし方だけを伝えるのではなく、なぜ体操をするのか、体操の動き1つ1つにどんな意味があり、どんな効果があるのかをあわせて伝えるプログラムになっています。継続のためには納得感が重要であり、連続講座の初回では、実際に身体を動かすのと同じだけの時間を、説明のために確保しています。
これからの課題は、体操を教えられる人をどうやって増やすか。これまでも講座参加者の中から自分の健康に関心があり危機感を持った方がメンバーに加わってきているので、誰でも簡単に体操指導法を学べるようなDVDでの映像教材の作成を予定しています。
“住民が住民のための体操をする”という、ぶれない理念をもって、地域の人たちが地域に根ざした活動していることを感じました。
取材協力/田川市 安全安心まちづくり課
文責 相談員/白神 加奈子