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vol.6「NPO法人つどい」

キーワード ♯ボランティア ♯シニア活躍 ♯マネジメント ♯役割分担 ♯地域活動

 NPO法人つどいは2020年に結成され、就労継続支援B型事業や介護保険法に基づく事業と共に「えがお食堂」という地域食堂を週一回開いています。食事は毎回お弁当も合わせて90食は作り、食堂に集まる子どもたちの学習支援も行っております。
 

 食事を提供するえがお食堂のメンバーは、週ごとに異なったチームがメニュー作りから食事の提供、場づくりまで全てボランティアが担当します。チームの責任者もボランティアです。

 ボランティアとは自発的に自由に参加するものであることから、「必ず来てね」とは伝えません。長くお休みしているメンバーに町で偶然出会っても「元気にしてる?」くらいの挨拶で、活動に来ない理由は一切聞きません。メンバーにもそれぞれ事情があり、活動のことは気にかけてくれています。メンバーを尊重することで気持ちよい関係を築くことができています。

 そのためメンバーは毎回4〜5人は集まり、人が足りないことはありません。仲間が仲間を呼び、多い時は一回で10人になることもあります。
 

 ボランティアが集まらない、定着しないという問題を抱える団体もありますが、「いくつになっても誰かの役に立つということは嬉しい」というボランティアの声から、その人ができることを活動の中に入れ込む工夫をしていることも定着の理由です。メンバーは70歳を超えた方がほとんどですが、連絡はLINEグループやショートメッセージで行います。材料費や配送費など原価にも気を配りながら、売り上げや販売個数もやりがいにつながります。
 

 しかし楽しい活動はついつい無理をしがちです。体力を使う活動のため、毎回食事の段取りができると必ず「ちょっとだけでも座って!」とお茶の時間を作るようにしています。いつでも休憩していいと言うだけではなかなか休憩しません。強制的に休憩を取ることで疲れを取り、仲間とも話をしてその日の料理など、お互いの工夫について讃えあう時間にもなっています。
 

 地域活動は顔が知れた良さがある分、距離感の取り方を間違うと息苦しくなる恐れもあります。お互いを大切にしながら無理のない活動をすることが心地よい関係性づくりに繋がっていると感じました。

  NPO法人つどい

取材協力遠賀町 住民課 協働人権係

文責 相談員/雪松 直子